今回は、私が個人的に愛するコンテンツや推し的な人、キャラクターについて紹介できればと思います。クィアな観点が前提となっていることを一応明記しておきます。あと、好きなコンテンツを羅列したため、長いわりにあんまり中身のない紹介になってしまっているかもしれませんが、ここであげた作品は基本的にどれもおすすめなので興味があれば是非見たり、聞いたりしてみてください。
長くなりすぎて、気づいていない誤字や脱字も多々あると思います。見つけたら適宜修正していきます。
アニメ編
TVシリーズ
渡辺信一郎の監督作としては先に坂道のアポロン、サムライチャンプルー、スペース☆ダンディを見てからだったのだけど、個人的には今作が一番好き。mappaで作っている新作も楽しみ。
独特な演出スタイルにはじめはそこまで馴染めていなかったのだけど、後半から終盤にかけての怒涛の伏線回収と、ウテナとアンシーの関係性の行方など、オールタイムベスト作品の一つ。
特に序盤の作画ローテーションの安定感が凄まじく、片渕須直や神戸守など好きな演出家も定期的に登板するし、日常の中で生きるカードキャプターというストーリーラインも心地よかった。新シリーズがどうなるのかは気になる。浅香守生監督はちはやふるといい働き過ぎだから、もっと他の演出家や監督に任せても良いのにとは思いつつも、やはりさくらは浅香監督に担当してほしいとは感じる。
真下耕一×月村了衛の化学反応がうまく作用した作品。欧州の洒落た風景や、ミニマルな演出、梶浦サウンドとすべてがハマっていて良い00年代作品だなとしみじみ。百合表象としても好み。
唯一無二の演出と間が特徴的な中村隆太郎監督作
キノの旅は原作未読なのだけど、どの回も彼らしいとしか言えないカット割り、間、音響によって構成される世界観に圧倒される。
長濱博史監督の演出技工は、他作品のopなどでも発揮されていて、どれも職人技的な凄みがあるのだけど、今作は馬越嘉彦をはじめとする優秀なアニメーターが多数参加していることもあり、地味だけど枚数を使っているすごいカットや難しそうな動きがたくさんあって、スタッフの苦労がうかがえる。漆原友紀の原作を完璧に映像化した映像美にひたすら酔いしれる至福のアニメ。
私にとって作画に注目するきっかけとなった作品でもある。未来的な要素とレトロさが合わさった世界観にもどハマリした。百合表象としても評価ができる。
日常
京都アニメーションの作品はどれもハイクオリティで選ぶのを迷うが、ギャグ漫画表現を京アニが映像化するとここまでぶっ飛んだクオリティのものができるのかと関心した作品。背景美術のうまい具合の抜き方とかも好み。
ポストアポカリプスジャンル自体が好きで、旅、日常系のジャンルと合わさっている時点で好きなのだけど、何より撮影出身の尾崎隆晴監督の無機質な空間を写す手腕を堪能した。
まちカドまぞく
日常系の作品もかなり好きなジャンルだが、今作はファンタジー要素と、絶妙にトンチキな設定、シリアスになりそうでならないバランス感覚などが、完璧なバランスで成立している作品。監督や演出家も、ベテランの布陣で固められているから安心して見られる。完結するまでアニメ化されてほしい。
10作品思いついたものを書いたが、他にも良い作品はたくさんあるし、とても書ききれない。この中だと、特に少女革命ウテナ、蟲師、電脳コイル、少女終末旅行がいつもすぐに思いつく作品のため、私にとってすごく大切な作品なのだと思う。あと、ハイジとか母をたずねて三千里等の古典作品を見たらリストが変わる気がする。
アニメ劇場作品
〈国内編〉
日本の原風景描写と、尺のコンパクトさが見やすい。幼少期に何度も繰り返し見ていた作品としての思い出補正もあるかと思ったが、大きくなってから見返してもむちゃくちゃ面白い。私は映画やアニメを見るとき、ストーリーラインよりも背景や生活描写に着目しがちなのだけど、その原点は宮崎駿、高畑作品のリアリズムが基になっている気がする。
宮崎駿作品で一つあげるとすれば今作品になるかもしれない。アシタカとサンの関係性は、ロマンティックなものも含むという読解をする人が多いが、クィアリーディングもできる作品なので、個人的にクィアプラトニックな関係として二人の関係を捉えている。壮大なスケール感と、周縁化された人々への眼差し、単純なハッピーエンドには還元されないストーリーライン等、語彙力がなさすぎる言葉だが、何度見ても感動する。
私のファーストジブリ映画は、劇場鑑賞だとハウルの動く城だったと思うのだけど、幼少期からDVDや金曜ロードショーで何度も見てきたし、見るたびに新しい価値を再認識させられる。今作から、宮崎駿作品のプロットは抽象度が高くなっていったようだが、私にとっては今作がある種基準になっているので、後続の作品もすんなり受け入れられている感覚がある。
大阪描写の解像度の高さと、漫画的な造形のキャラクターたちの作画的な面白さ、日常の挿話が続くだけなのにむちゃくちゃ面白くて、永遠に見ていたい。TVシリーズは画質が悪いので未見なのだけど、リマスター化されたら見ていきたい。ホーホケキョ となりの山田くんも、さらに前衛的な漫画の映像表現として好き。
日常描写のリズムの心地良さ、近藤喜文デザインのリアリズムと回想シーンのうまく抜いた絶妙の作画表現に、アニメ表現の力を感じさせられた。
水墨画タッチというか、顔彩?風の一枚一枚微妙にむらがある複雑すぎる映像表現をやってのけたこと自体がまずすごい。また、苦悩をかかえ続けた女性の感情の動きを表現したストーリーラインに、現代にも通じる古典の語り直しとしての卓越性も感じる。高畑勲作品は、微妙に異性愛風味の描写が入ってくるのでその点は「古さ」を覚えるし、今作でも捨丸との関係性にはそうした古さがあるが、それでもクィアな女性としてのかぐやという読み方ができる作りにもなっているから、何度も見返していきたい。
リアル系作画の到達点の一つとしての映像美。尺も非常にミニマルで、続編のイノセンスと合わせて、完成された作品。
作画表現としてはスチームボーイの方が完成されている印象がある(年代が違うから単純に比較できない)が、内容はだいぶ弱めなので、やはり原点にして頂点の作品としてのAKIRAは、やっぱり自然にあがる。昨年、「アニメ背景美術に描かれた都市」というAKIRAを含めたアニメ映画の高密度の背景美術の原図などを展示した展覧会を観てきたこともあって、作画はもちろんのこと美術の凄まじさを再認識させられた。画集やメイキングブックもほしい。
TVシリーズの完結編かつ語り直しとして、最高にゴージャスで熱い結末。今でもずっと心に残り続けている作品。
メンタルヘルスに問題をかかえていた時期に見たこともあって、憂鬱さの心理状況をここまで描いた映画作品として思い入れがある。またAirにおける戦闘作画のエポックさとしても魅力的だが、体力があるときでないと中々つらい作品ではある。
OPのリアルさを極めすぎた日常描写。戦闘機?サーカスアクション、終盤の高密度すぎる肉弾アクション、イスラム圏のスークやニューヨークなど様々な地域モデルにした多国籍な風景描写など、シリーズ有終の美としても非常に満足感のある一作。
アクション大作としてコンパクトだが、安定した満足感がある作品。こういう感じのアニメ映画が毎年作られる未来もあり得たのだろうかとノスタルジックな気持ちになることもあるが、コストがかかり過ぎていそうで無理か。アクションは中盤、終盤よりも、序盤のカーチェイスからのパルクールアクションがハイライトかもしれない。
浅香守生のフィルムという時点で好きだし、旅映画としての完成度も高くて、定期的に見たい。ただ、配信で見る機会がないので残念。
90年代くらいに、散発的に制作されたアクション大作系アニメ映画の系譜に位置づけられそうな作品。中村豊をはじめとしたアクションアニメーターたちの技巧が堪能できる剣技アクション作品としての完成度の高さに酔いしれることができる。パイロット・フィルムもすごい。
西屋太志さんの線の細やかなキャラクターデザインと、山田尚子×吉田玲子コンビによる繊細な感情の機微を捉えるプロットと演出がとても好みで山田尚子監督作品でも一番好き。些細なズレと、最終的にそのズレや距離に対し、ある種の答えを見出していくという落とし所も好み。
2Dと3Dと組み合わせた映像表現としてエポックメイキングな作品という面で選出。studio 4℃繋がりで鉄コン筋クリートと迷ったが、作品のスケール感や、久石譲のミニマルな音楽と、水や生き物の表現力に久々に映像に圧倒される体験ができた作品。
プロメア
今石洋之×中島かずき作品は、面白くは思いつつも、セクハラ描写がある作品もあって、イマイチ乗れないところがあったのだけど、今作は尺が111分なのでいつもよりもさらに目まぐるしく話が展開していくし、男×男の関係性表象としてすごく刺さった。
劇場の音響と大画面で体感した方が良い作品。冒頭から揺さぶりをかけまくってくる前衛的な演出と、ジャンルオリジナル企画的な要素が唯一無二の融合を見せている。古川知宏はこれからの作品も楽しみだが、ラブコブラの続報が無いので辛い。
とりあえず有名どころをあげていっただけみたいになったが、個人的90年代後半の良質な作画アニメにノスタルジーを感じる(セル2D表現の極地という点でもロストテクノロジー感がある)ので、そのあたりからいくつか選出した。
他に長期シリーズだとドラえもんのベスト作品は芝山版だと大魔境、海底鬼岩城、竜の騎士あたりになる。新シリーズだと、のび太の恐竜2006、新のび太の鉄人兵団の渡辺歩、寺本幸代がベスト。あと、八鍬新之介監督作も安定して良いが、ドラえもんシリーズ以外で昨年監督した窓際のトットちゃんが大傑作だったので、あえて挙げなかった。
クレしんは、初期作品は映像や演出面では尖っているものの、ステレオタイプな「オカマ」表象などにダメージを受けてしまうので、あまり評価したくない。強いて言えば、戦国大合戦とかになる気がする。あとは、最近のクレしん映画は第二黄金期みたいになっているようなのだが、未見の作品ばかりなので少しずつ履修していきたい。
〈海外編〉
メアリー&マックス
生きづらさを抱える者同士のつながりを描くストップモーションアニメ。最初は、気軽に見れるかと思って見始めたが、生々しい展開と描写に心を揺さぶられた。また、クレイアニメの可能性も感じさせられる作品。
ホラーストップモーションアニメは、パラノーマンも好きだが、行って帰る王道のファンタジープロットと、おどろおどろしい世界観を圧倒的な技術で映像化した作品としてライカスタジオの作品としても一番好き。(他作品も素晴らしいから、順位はつける必要ないけど)
モアナと伝説の海
ディズニー・ピクサー作品で一番好きかもしれない作品。水の表現や、タトゥーのアニメーションなど映像面でも充実しているし、恋愛展開がないのが何よりも見やすい理由の一つとしてある。近年のディズニー・ピクサー作品は恋愛要素がないか薄い作品が多くて、それに対して批判もあるが、個人的にはすごく良い傾向だとは思う。
ソング・オブ・ザ・シー
アイルランド神話をベースにしたファンタジーアニメーション。織物のような文様と、平面的な絵本のようなビジュアル表現に圧倒される作品。
ウルフウォーカー
ソング・オブ・ザ・シーと同じ、カートゥーン・サルーン制作。アイルランドが歩んできた大国に翻弄されてきた苦難の歴史の中で、抵抗する周縁化された者達という構図はもののけ姫的であるし、シスターフッド、百合的な読みができる作品としてもよくできた傑作。
父を探して
棒人間のように削ぎ落とされた記号的なキャラクターとカラフルな映像表現で、ブラジルの歴史の中で翻弄された人々の生を描く骨太な社会的テーマを扱った作品。ミニマルな生を通してこの世の不条理を表現する作風は、「この世界の片隅に」とも通ずるところがあるが、今作の方がより構造的な暴力に対して自覚的に描写していると感じる。
ペルリンプスと秘密の森
父を探してと同じアレ・アブレウ監督による長編作品。今作に置いても社会的なテーマへの意識は明確で、正反対の対立する国から送られたエージェント2人が次第に、この世の構造に気づいていくという前作とも引き続きながらも、より「私たち」自身に語りかけてくるプロットに勇気をもらった作品。映像面では、色彩表現と音との融合に重きが置かれているのか、その点が特に注目ポイント。
羅小黒戦記
何気なく見たら、想像を遥かに上回るアクションを含めた作画にノックアウトした作品。京都のミニシアターで初鑑賞したのだけど、全編シンプルさと、スタイリッシュさを合わせた温かみのあるキャラクターが目まぐるしく動き回るので、見終えたあとの多幸感が半端なかった。このスタジオの作品はもちろん、中国アニメーションをもっとチェックしていかないなと今更思わされた作品。
シチリアを征服したクマ王国の物語
ブッツァーティ原作 絵本のようなカラフルなビジュアルの物語で、破綻なく丁寧な画面が終始続くので、その点でも安心して見られるし、普遍的な風刺劇としてのパワーも感じた秀作。
フランスのアニメーション制作力が卓越しすぎていて、羨ましくなった。日本の生活描写もあまりに自然で芝居もしっかりしている(振る舞いとかジェスチャーは多少大げさな印象があった)し、山登りという単調になりがちで、魅せ方も難しそうな画面も、迫力があって、本当に良かった。フランス圏の作品だと、カラミティやロングウェイノースも貼り絵のようなシンプルな造形でありながら、リアリティのある作画表現が全編楽しめて、非常に満足感があって良い。
flee
アニメーションドキュメンタリーの可能性を感じた作品。アニメーションという手法を用いることによって、匿名性は確保しつつも、その人が体験してきた経験の多層性を伝えることができることに感動した。
オオカミの家
終始、画が動き続ける「全編背景動画のような」ビジュアル面でも衝撃を受けるし、ある程度抽象化されつつも、少女の記憶を追体験するかのような臨場感のある映像体験ができる唯一無二の作品として、選出した。
海外作品に関しては、特に近年の作品数の増加が楽しみで、アニメーションという媒体を通じて様々な表現が生み出されていってほしいなと感じる。個人的には、フランスのアニメーションの質(特に2D)が高すぎる(日本で公開される作品は特に優れた作品というバイアスはあるだろうが)ので、フランス語勉強しようかとか思い始めている。あとは、南米アニメーションの存在感を感じている。
ハリウッドはもちろん、中国なども日本より高待遇で安定したクオリティの作品を次々と生み出している様を見ると、日本の制作環境との差を想像して、クリエイテビティを発揮できる環境が作られないと、日本制作のアニメを見られなくなる日もそう遠くはないのではと不安な印象をいだいてしまう。きちんと賃金保証されてほしいのと、何より育成環境も整えられていってほしい。
実写映画
邦画(近年)
ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい
アセクシャル、アロマンティック表象としても、色んな生きづらさをかかえた人たちが、傷つきから逃れる居場所としてのぬいサーの温かさ。言葉の持つ暴力性や難しさに自覚的に優しく編まれた作品として心にしみる。
夜明けのすべて
むちゃくちゃ最近の作品だが、この作品はPMS、パニック障害をかかえる二人が、お互いの特性を理解しながら生きていく話で、作中に登場する人たちもいろんな辛さを感じながら生きていくことが描写されていることにも、周りの優しい対応に、癒やされ、自分の行動を顧みて、登場人物たちを見習いたくなる、そんな気持ちにさせられる作品だった。
やがて海へと届く
明確ではないが、女性間のクィアな感情が描かれた作品。他者を理解することの困難さ。その痛みについて誠実に描かれた作品。
邦画はなんというのか、えぐってくるような作風のものが一定数あって、作品の善し悪しとは別に、見るのがするところがあったのだけど、近年のこれらの作品(やがて海へと届くは削られるけど、誠実だとは感じたので入れた)には、優しさというか、登場人物たちを暖かく見守るような視点を感じて、気になる潮流?かもしれない。いずれの作品も小説が原作なので、小説の潮流とも関わっているのかもしれない。
ハッシュ
類型的に「愚かな女」として記号化されそうな女性と、ゲイカップルの繋がりをただそこにあるものとして拾い上げていくことの尊さというか、その力に心を動かされる作品。
女性同士の様々な感情(恋愛や性愛も含みうる)が、映像にしっかりと刻まれている邦画として思いついた作品。
邦画のクィア表象は全然チェックできていないけど、橋口亮輔の作品はどれも恐ろしい程のリアリティの凄みにやられてしまう。櫻の園は原作もチェックしたい。他には、戦場のメリークリスマスは、ぎこちなさはあるものの、大島渚の画の力に圧倒されるし、北野武の首もホモソーシャルの中にある男同士の情愛についてはっきりと描かれた作品として好きではあるのだけど、北野武のひどい発言を見るにつけ、あまり真に受けている場合ではないなと感じる。あと、表現されていないクィア性が多すぎる!
これからに期待したい。
海外作品
たしか高校生くらいのときに、定期試験で早く帰った際に、NHKシネマか何かで何気なく見てむちゃくちゃ圧倒された作品。潜水艦の中で展開する息もつまるような展開や、予想していなかった結末に、不条理さと、映画の持つ力を感じた作品。
ポン・ジュノ監督も韓国映画も大好きだが、その中でも、特に好きな作品の一つがこの作品になる。構図やモンタージュ、ポン・ジュノ作品らしい微妙に間の抜けたショット等魅力に溢れた作品。
陰影をくっきりつけた構図と、サスペンスドラマのようなヒリヒリした質感の展開と、ジャーナリズム映画として傑出した作品。ペンタゴン・ペーパーズや、ザ・レポート、モーリタニアン、スポットライト、ダークウォーターズ等ジャーナリズム映画、ドラマは優れた作品が多く、社会的な問題について考える手がかりにもなるので、好きなジャンル。
ゾディアック
フィンチャー作品でも一番好きなサスペンス映画。これも、ジャーナリズム的な側面がある作品だが、職人技的なカット割りと、目まぐるしすぎる展開を3時間足らずの尺に収めきる手腕に、映画のパワーを感じる。
IMAXレーザーGTで見た効果も大きいだろうが、個人的にイマイチ苦手なところがあるデミアン・チャゼル作品にここまで心を動かされたのも驚きではある。アメリカの英雄的な存在の語り直しとして、映像、音響、プロット等あらゆる面で傑出した作品。ジャンルとしては伝記、ヒューマンドラマ?的ではあるが、ニール・アームストロングのNASAのミッションが作品の中心なので、SF要素もあるし、緊迫感のある場面なんかはホラー作品のような感覚もある。再上映してほしい作品の一つでもある。
メッセージ
この作品は、私が映画を定期的に見始めた2017年頃に公開された作品としての思い出もある。人とは異なる言語理解をする地球外生命体とのファーストコンタクトものなのだけど、急に襲ってきたりみたいなありがちな展開ではもちろんなくて、作中で出てくる概念一つ一つに様々な洞察ができて、SF作品の面白さを認識した作品でもある。
SF映画でベストとして上がる作品だが、やはり迫力のある無駄のないショットと、ビジュアル的な魅力(美術等)は色褪せないものがある。
クィアな欲求について描かれた作品としても好きだし、ホモソーシャルな有害さによって身を滅ぼしていく男達のさまを他者を介在せずに展開すると、結果的にそのあっけなさが際立つ気がした。
シャイニング
キューブリックの1点透視とシンメトリーによる、画面構成はどの作品でも一貫して見られるが、個人的にはホラー映画の今作が一番うまくハマっている気がした。続編のスティーブン・キング原作を踏まえたドクター・スリープも好きだが、やはり映像的な魅力では前者が圧倒的だと見返すたびに思う。
コクソン
未知のものに対する計り知れない恐ろしさを、ナ・ホンジンの独特の映像美により描ききった傑作ホラー・サスペンス。村ホラーやシャーマニズムなど舞台装置がそもそも好みだし、二転三転していくプロットもホラーの醍醐味という感じで楽しめる。
リング
幼少期に見て、序盤の室内の描写の時点でトラウマを植え付けられた覚えがあるが、今見返すとしっかりとした画面の日本ホラーとして、ある種ノスタルジーも感じつつ、楽しめる作品。
呪詛
モキュメンタリーホラーは優れた作品が多くあるが、今作は「そこまで見せるの」みたいな冒険心をくすぐるというか、今までにない怖さがあって良かった。見て広めて🖖🖖
女神の継承
今作もモキュメンタリーホラーだが、やはりコクソン同様得体のしれない存在が次第に取り返しのつかない事態を引き起こすという展開が面白いし、土着の霊系はやばいなとなった。個人的には、色んな国の地域の信仰に根ざしたホラー作品がもっと作られてほしいという感情がある。
男同士の関係性を描くのがうますぎるベネット・ミラー。今作は、徐々に有害になっていくスポーツ選手とその男、有名財閥の男との複雑な関係性をサスペンスフルに描いた作品で、やはり優れた映画作家は人間の多面性を写し取ることに長けた人が多いなと改めて感じさせられる。
バラバラな家族がグダグダながらも再生していくアンチアメリカンドリーム的ロードムービー。個人的にゲイキャラの表象として、こういう等身大感が好みだなと思っている。
わたしに会うまでの1600キロ
女性が一人で旅をする際につきまとう危険性や、その楽しさ、過去のトラウマに関する感覚など多面的な主人公の感情が描かれる優れたフェミニズム映画。
サンドラの週末
休職していた女性が復職しようとするが、解雇を告げられ、それを回避するために他の同僚過半数からのボーナスを放棄するように求められ、説得しに回るというシンプルなプロット。ダルデンヌ兄弟のリアリスティックな演出により、同僚や主人公一人ひとりがかかえる背景が浮き彫りになっていく構造につらくなりつつも、現実とのつながりを覚えさせられる秀作。
サンセット
ネメシュ・ラースローは、FPS視点的な終始主役の背後から撮る作風で、今作は第1次世界大戦前夜の猥雑で不穏さを見せるブダペストを舞台とする。伯爵殺しの兄を探す女性の視点から垣間見える、様々な謎が臨場感たっぷりに描かれる重厚な作品。
サンドラの小さな家
家という最も大切な権利を失ったシングルマザーの女性が周囲の手を借りながら、家を立てる希望に満ちた話。
17歳の瞳にうつる世界
妊娠に気づいた女性が友人とニューヨークの中絶施設を目指す作品。原題のNever Rarely Sometimes Alwaysに含まれる意味が汲み取られていない日本語タイトルに問題を感じる。エリザ・ヒットマン監督のざらついたヒリヒリとした質感のフィルムに、現在進行形で中絶の権利が保障されていない日本も含めた国や地域に住む人々の苦悩の一端を見る。
ケス
ケン・ローチによる、労働者階級の少年と鷹との交流を通して、社会の冷酷な構造を浮き彫りにする作品。ケン・ローチの厳しい環境で生きることを余儀なくされる者たちへの眼差しには当初からずっと一貫していたのだと感じさせられる。
秘密の森のその向こう
君たちはどう生きるかの公開によって、セリーヌ・シアマ監督の宮崎駿解像度の高さを感じた作品でもある。行って帰るだけ、というシンプルな構成だが、深い余韻が残る。
おばあちゃんの家
ソウルから田舎のおばあちゃんの家で過ごすことになるわがまま都会っ子の少年と、読み書きができないおばあさんが次第に打ち解けていくプロットは王道だが心を打たれる。
高校を卒業した五人の女たちが、苦悩しながらも、それぞれのいきかたを見つけていく話。フェミニズム映画として傑出しているし、ラストがやっぱり好きすぎる。
タクシー運転手 約束は海を超えて
光州事件を世界に伝えたドイツ人記者と、その中で不条理な暴力を行使する軍に対する民衆の闘いを、ソウルから来た主人公のタクシー運転手の視点から伝えることで、当時起きていたおぞましい暴力の現場を体験させられる作品。
アメリカン・ドリーム的なもののアホらしさを主人公が体現して、滅びていく史劇。主人公はアセクシャルとして読解できるキャラクターで、体裁的に子供を拾う描写なども、社会の異性愛規範のバカらしさを表す皮肉として機能しているように思える。
レヴェナント 蘇えりし者
この作品に関しては劇場で見たことがないが、暴力に満ちた西部開拓時代に生きた罠猟師を圧倒的な映像表現で描いたアクション大作。
抵抗 (フランス映画)
ロベール・ブレッソン監督による淡々とした演出により、規律に満ちた刑務所と、その中で抵抗する主人公たちの動きが際立つというか、脱獄映画、刑務所映画の傑作の一つとして思いついた作品。もちろん、大脱走やショーシャンクも好きではある。
アフターサン
個人的にやがて海へと届くと関連させて考えたくなる作品。身近な存在であっても、その人が内心でどのような困難さや苦しみを感じているのかはわかり得ないという現実と、その上でなお幾度となく思考を繰り返し思い出そうと、理解しようともがく人の感覚について描いた作品として受け取った。
ジャンル映画ばかりになってしまったが、異性愛恋愛もの以外は幅広いジャンル、スタイルの作品をチェックしていきたいとは思っている。書き出しているうちに、他ジャンルも含めて未だにチェックできていない無数の作品が大量にあるため、少しずつでも消化していきたいなと改めて思った。
サハラのカフェのマリカ
アルジェリアのサハラ砂漠の中でカフェを営む老女を捉えたドキュメンタリー映画。時折話すどこまで真実かわからない語りに、人の持つ多面性を感じさせられる。
行き止まりの世界に生まれて
ラストベルトと呼ばれるアメリカの繁栄を享受することのない地域で暮らす三人の若者を捉えたドキュメンタリー。男性同士が有害ではない関係性を志向することの難しさ。様々な苦しみとトラウマをかかえて生きていくことの難しさなど、今ここにある現実を写し出した作品。
weekend
ゲイ男性二人の濃密な週末を写した作品。ヘテロ男性同士のロッカールームトークに不快になったり、男性同士の関係性が祝福されない現実など、今も残るクィアに対する表面的ではないが確実にある差別や偏見、なんとなく感じる違和感の中で過ごすクィアが描かれた作品としてすごく刺さった。
大いなる自由
社会が同性愛を法律や制度の上で禁じ、罰することがその只中を生きるクィアにとってどれほど深い痛みを与えるのかを描いた作品。差別の歴史について学び続けなければならないと思ったし、未だ認識されていないひどい歴史についても知ろうとしなければならないと感じた。
海に向かうローラ
母の遺灰をまくため、父と旅をすることになるトランス少女の物語。この作品は、トランスとしての経験や、はじめは受け入れられなかった父との和解などが、トランスジェンダーが主役のキャラクターがおくれがちな凄惨な展開になることなく、丁寧に暖かく描かれた作品で、中々見る機会がないのがもったいないくらい。劇場公開や、配信でみられるようにしてほしい。
はちどり
90年代の空気感や、家父長制の問題、当時の韓国社会の様々な矛盾、同性や異性との恋愛などが、主人公の視点から、淡々と描かれていく作品。学歴主義を感じさせるセリフが随所にあって、韓国の学歴社会ぶりを実感させられた。と同時に日本でも、高校以降大学進学率が高いところになると、同じような事を言う人はいるのかもと感じたりもした。
キャロル
女が女を眼差すことついての映画。1950年代のニューヨークの空気感や、映り込むものや、微妙な表情の変化、仕草の一つ一つに意味がこめられた作品。ラストシーンは今も目に焼き付いて忘れられない。
ソンランの響き
無骨な男と、美形の男の出会いにまつわる映画。京劇役者の話というと、否応なく覇王別姫が思いつくが、今作はそこまで泥々とした苦痛に満ちてはいなくて、悲しいが、幕切れは非常に爽快感がある。
割り当てられた性とは異なる性(男の子として)を生きようとする主人公をドキュメンタリータッチで捉える作品。子供の動きや振る舞い、また主人公の名乗りや振る舞いにたいする大人の反応など、私とは異なった経験ではあるから、一緒くたにはできないが、幼少期の感覚を想起した。
トランス女性がただ生きるということが、どれほど困難さに晒されているか、その世界の中で生きる女性ついて描いた作品。困難さに晒されるトランスの作品は未だに多いので、もっといろんな安心して見られる表象が増えてほしいという思いがある。
燃ゆる女の肖像
18世紀フランスの島を舞台にした映画。 この作品も眼差しにまつわる映画だと感じた。会ったこともない男と結婚するための肖像画を依頼された女性の画家と、その肖像画を描かれることを拒否する女性の物語。この作品では孤島という空間で女性たちしかほぼ登場せず、その中である種ユートピア的に関係を深める二人と、その背後にある家父長制が直接的ではない形で描かれるスタイルにも、眼差されてきた女性の主体を語り直すことによって取り戻そうとする意図を感じた。
HIV,エイズウイルスの蔓延が、政治の無作為とその背景にあるホモフォビアにより、多くの人の命を奪った歴史と、その構造と抗った人たちを描いた作品。
ダンサー そして私たちは踊った
lgbtqに否定的な価値観があるジョージアで、クィアな側面を有するものが生きる困難さを美麗な映像と、力強いプロットで描いた作品。ダンスシーンや、ジョージアの生活空間の描写なども良い。
ヒヤシンスの血
1980年代共産主義下のポーランド、異性愛者だと思って、クィアたちを文字通り抑圧しようとしていた主人公が、自身のクィア性に気づいて行動していくというような話が好きなので、入れた。
monsoon
旅先で、クィアな男と逢瀬をして、色んな経験をするという話は、多分異性愛ものだとたくさんあるのだろうが、クィア男性のコミュニティを写しながらやった作品はあんまりないので新鮮だったし、見終えた後清々しくなる作品。
恋する遊園地
対物性愛をきちんとその主体に寄り添って描いた作品。異性からのセクハラめいたアプローチや、自身の欲求が否定されるなど、主人公の女性がただ自分が望むように生きることが、簡単に損なわれる社会の嫌な空気感の描写の解像度が高いと感じる。
ラフィキ
同性愛が違法とされるケニアで暮らす若い女性二人が出会って、過酷な現実と立ち向かう話。ケニアの生活描写も興味深くて、それを見るのも映画の醍醐味ではある。良い作品なのだけど、展開が辛いので、もっと色んなスタイルのクィアムービーが作られてほしいと感じる。
オールド・ジョイ
厳密にクィアと言えるというより、そう読める作品としてあげた。男性の友人関係が結婚などのライフスタイルを期によって距離感が変化し、しだいにずれが見えてくるというなんとも言えない感覚をケリー・ライカートの手腕により、ものすごい解像度で描いた作品。から回る友人の身体的な接触の描写など見ていて痛々しくなる場面も作品を思い返すたび染み入ってくる。
荒野にて
この作品もクィアに読める作品としてあげた。居場所のない主人公が、競走馬と共に自身の居場所を求める物語。周縁化された孤独な感性の描写などにクィアとしてのシンパシーを覚えながら見ていた。
パワー・オブ・ザ・ドッグ
有害なマスキュリニティが自身にも、周囲に与える悪影響を、緊張感のある画面と演出で描いた傑作。
なるべく、男性同士のクィア映画に偏らないように選んだが、それでも半分くらいは占めてしまった。あと、白人表象率の高さ...。また、トランスのキャラクターが主人公のトムボーイ、ナチュラル・ウーマンに関しては優れた表象だが、つらい展開があるので進めにくいし、アセクシャル、アロマンティック、ノンバイナリーのキャラクターが登場する作品もほぼないし、バイセクシャル、パンセクシャルの表象も少なかったり、最近でも大丈夫なのか?となる表象を見かけたりしたり(passages等)と、邦画のクィア作品の項でも書いたが、好きな作品をあげていくうちに表象の不均衡さを感じさせられた。
ただ、とりわけ欧米圏の作品では、表象される数自体は、確実に増えてきているのを感じるし、恋愛要素がピックアップされがちという傾向は感じるものの、期待感はある。
音楽
推したいアーティスト
omoinotake
ドラマのタイアップなどで、最近一気にブレイクの兆しを見せている島根出身の三人組バンド。というか、髭男といいsaucy dogといい、島根が熱すぎる。
素人的には演奏の良し悪しはわからないがたぶんむっちゃうまいし、歌唱力も圧倒的で、ソウルフル?なリズムが心地よい。
あと、おしゃれ。モラトリアムでこのバンドを知った。
おすすめソング
・空蝉
・心音
・トニカ
・夏の幻
女王蜂
存在が私にとって生きる糧となっているバンド。話したらバリバリ関西弁のギャルなところとか、既存の枠組みを革新していくところとか、明確にクィアネスについて歌ってくれるところとか、本当感謝しかない。ライブ行きたい。確か火炎から聞き始めて、ハマっていった。
おすすめソング
バラード系?
・鉄壁
・アウトロダクション
・虻と蜂
・flat
・火炎
・MYSTERIOUS
・失楽園
激しい曲
・夜天
・イントロダクション
・催眠術
・01
羊文学
他の例に漏れずタイアップ経由(マヨイガ)で知った。浮遊感のあるメロディーと、寄り添ってくれるような歌詞が個人的にはつらい時に染みる。
おすすめソング
・1999
・honestly
・ooparts
・fool
・キャロル
・夕凪
jordan rakei
幅広いジャンルの音楽を合わせた繊細な歌詞とメロディが心地よい。来日したらライブに行きたいアーティストの一人。語彙力がないので、とりあえず聞いて見て。
おすすめソング
・learning
・mantra
・mind's eye
・mad world
michael kiwanuka
音楽的な知識が乏しいので、どう表現すればよいのかわからないけど、ジャンルとしては多分正統派のソウルで、染みる歌声と、70年代感のある?メロディが良い。
おすすめソング
・beautiful life
・you ain't the problem
・solid ground
・hero
・light
クィアとしての憂鬱な経験について歌った曲なんかが特に好き。tamagotchiという曲とかは日本のカルチャーとの結びつきを感じさせる。
おすすめソング
・live for me
・evergreen
・ice slippin
その他好きなアーティストを思いつくままま羅列
日本
フジファブリック、アジカン、キタニタツヤ、鬼束ちひろ、宇多田ヒカル、やくしまるえつこ、ZAQ、fhana、cho cho、いとうかなこ、kalafina、石川智晶、佐々木恵梨、岡崎律子、新居昭乃、ことりんご、伊藤真澄、矢野顕子、origa、hitomi、中孝介、元ちとせ、do as infinity、yuki、yui、椎名林檎、scandal、myuk、sajou no hana、MYTH&ROID、ねごと、ステレオポニー、高橋梢枝、高橋瞳、チャットモンチー、aqua times、クラムボン、たむらぱん、school food punishment、Galileo Galilei、baseball bears、向井太一、akeboshi、黒石ひとみ、奥井雅美、the pillows、優河、折坂悠太、tommy heavenly6、トクマルシューゴ
国外
john grant、serpentwithfeet、aurora、bjork、radiohead、oasis、Norah Jones、animal collective、Khruangbin、leon bridges、loyle carner、tom misch、labyrinth
emicida
音楽の紹介をしてみると、改めて語彙力と知識の無さを思い知らされる。あと、羅列したアーティストの雑多具合と、タイアップ経由で知った人が多すぎて、恥ずかしいし、クィアミュージックをもっと聞いていきたい。あと、最近は英語圏以外のポップミュージックも聞いていきたいなと思ってブラジルとかイタリア、フランスの曲を聴いて見ている。今後はアジア圏やアフリカの音楽も聴いていきたいと思っている。(思いついたら、適宜追加していくかもしれないです)
ゲーム
人間からポケモンになった主人公とパートナーポケモンとの冒険「ローグライク系」を描いたゲームなのだけど、最初に主人公とパートナーを選ぶことができて、その過程では「性別」自体はバイナリーしか選べないのだけど、どちらの性を選んでも話し方は全く変わらないし、なんというかクィアプラトニック的とも読めるな絆を結んでいくキャラクターたちに、勇気をもらっていた。
やたら本格的なホラー要素、なぞの場所の存在など小学校時代にプレイした経験が今も残っている。あと、シンオウ神話のスケール感や、音楽、物語、どの要素もハマっていて、楽しかった。特にギラティナの独特の見た目が好きだった。ポケモンは、ブラック・ホワイトで止まっているので、早くアルセウスにたどり着きたい。
父がやっていたのを借りてやり始めてハマったパターン。FEシリーズでは不調な作品だったようなのだけど、当時は時間も有り余っていたため、ボリュームたっぷりで戦略性を考えられるゲームとして何周もして楽しんだ覚えがある、後から、前作蒼炎の軌跡もやったのだけど、個人的に今作の方がグラフィックも向上しているし、好きなユニットである魔導士(セネリオ)がかなり強かったので、こちらの作品に思い入れがある。キャラゲーとしても良き。
この作品も父がps2でやっていたのを借りてハマったのだけど、何気に初ドラクエだった。前シリーズまでとは異なった挑戦が取り入れられた作品で、オープンワールド?的なスケール感を当時としては高精細なグラフィックで描かれているなど、ドラクエシリーズを追っている人からすれば、感動した人も多かったのかもしれないが、わりとあっさりプレイしていた。パルミド、ライドンの塔、メディおばさんの家など印象的な地域がたくさん登場して、旅気分を味わいながらまったり冒険していた。
同上の理由からps3でやり始めた。FFシリーズはdsでFF12はやっていた気がするが、FFのグラフィック 一本道と揶揄されていたマップデザインには確かに不満もあったが、召喚獣のデザインや、今見てもハイクオリティなムービー、キャラクターのモデリングなどに、当時はグッときていた。あと、武器が印象的でヴァニラの物理法則がよくわからない杖みたいな武具とか、ホープのブーメランのトンチキ間が好きだった。
ゲームに関しては、正直ほとんど触れられていないため、これから開拓していきたいと思っている。このリストの中だと、空の探検隊、暁の女神、FF13は、クィアリーディングできる表象があって、プレイしていた当時は感情移入しながらクリアできたことを思い出した。
FEシリーズや、ポケモンシリーズは数世代前で止まっているから、追いつきたいところだけど、switchをこれから飼うのもどうかと思って、次世代機が発表されたタイミングで色々と手をだしていきたい。
推しっぽい人
キャラクター
釘崎野薔薇
私は、春野サクラや、四方院夜一、ナミ、ロビンなどのジャンプ作品における「かっこいい」女性キャラが大好きだった。その反面、それらの女性キャラは同時に性的な側面が強調して描かれることもあることに辟易していた。そんな中、ようやく(もちろん今までも優れた表象はあったのだろうが、とりわけメインストリートの表象においてという意味合い)納得のいくキャラクターが活躍する様が見られるということ自体に心が踊った。だからこそ、本編での扱われ方に、彼女一人が担わされてしまう役割の大きさに、つらくなってはいる。最後に何かしらの役割があるのではと今でも期待はしているし、彼女のようなキャラクターたちが生き生きと最後まで主人公として活躍し続ける物語がいつか現れるのではないかという希望は持ち続けている。
実在の俳優さんで好きな人や、すごいと思う人はたくさんいるけど、推しというのとはちょっと違うと思ったので、フィクションの推しているキャラクターについてポエミーなことを書いてしまった
推しというかタイプ?国外の人編
Oscar Isaac
pedroとoscarはふたりとも仲良しなbro感とか(ノンケ的な)、真面目だったり堅物な役柄と、役以外での振る舞いのギャップから好きになった気がする。
omar apolloは私と同年代なので、勝手にシンパシーを感じたりしつつも、当然ながら私と違い過ぎてちょっと落ち込むこともあったりする。カミングアウトしてからすごく生き生きしている感じで、個人的にも嬉しい。
Steven Yeun
steven yeunはウォーキング・デッドなどTVシリーズから、最近は映画の主役もこなすようになり、活躍が楽しみ。褒め言葉として普通にいそうなあんちゃん的な佇まいが好き。
LaKeith Stanfield
lakeithはドラマatlantaのクセが強すぎるキャラクター性でハマった。instaとかもシンプルで独自のスタイルを感じる。
Benicio del Toro
benicio del toroは、若い頃も今の渋い顔も素敵。主役の作品をもっとみたい。個人的には、いかついけど心根が優しいみたいな役もみたい。ボードラインシリーズの役柄が張り付いてしまって、怖いイメージがついてしまったな、そのギャップも良き。
国内の人編
渋川清彦
渋い選出になった気がするが、私の心がざわつく要素として、悪役系、または悪役顔のおじさん萌えというのがあるので、それぞれ年齢層も違うけど、思いついた俳優さんを選んだ。私の「タイプ」とか「好み」は付き合いたいというよりも、もっとこの人たちが生き生きと活躍しているのを見たいとか、あとはクィアな男性の役とかやって二次創作の糧にしたいというような、それはそれで下世話な欲求が大きい。
終わりに
今回色々と好きなものや人について書き出していく中で、最近気力が落ち込んで創作物を摂取できていないことがなおさらつらくなってきた。未だ見れてない傑作と名高い作品とか、劇場スルーした作品とか、ひっそりと配信されている00年代アニメとか、ほとんど見れていない膨大な数のテレビドラマとか、ゲーム作品もやりたいし、時間と体力があまりにもなさすぎる
ということでこれからに関しては、あんまりテーマを決めてないのですが、色んなコンテンツの感想や推しポイントを書いたり、セクシュアリティに関するモヤモヤや、あとブックレビューもどきのようなものとかを雑多に投稿していこうかなと思います。